GUIDE 05 / WHAT IS ITSS
ITSSとは?レベル1〜7の定義と情報処理技術者試験との関係
ITSS(ITスキル標準)がどのような指標なのか、IPAが示すレベル1〜7の定義と、情報処理技術者試験との関係を、IPAの公開資料にもとづいて整理します。レベル別の年収データは「ITSS参考年収レンジ」ページで確認できます。
SECTION 01 / WHAT IS ITSS
ITSSとは
ITSS(ITスキル標準)は、IPA(情報処理推進機構)が公開しているIT人材のスキル指標です。職種・専門分野ごとに、プロフェッショナルとして必要なスキルの度合いをレベルで表しています。IPAはレベルについて次のように説明しています。
「レベルは、当該職種/専門分野においてプロフェッショナルとして価値を創出するために必要なスキルの度合いを表現しています。また、キャリアパスを明確にするために、7段階のレベルを設けています。」
概要はIPAのITスキル標準(ITSS)説明ページ(外部サイト・別タブで開きます)で公開されています。
SECTION 02 / LEVEL 1-7
ITSSレベル1〜7の一覧
IPAは、レベル1〜7を次のように説明しています(原文のまま掲載)。
- LEVEL 1(ITSSレベル1)
- 「情報技術に携わる者に最低限必要な基礎知識を有します。スキル開発においては、自らのキャリアパス実現に向けて積極的なスキルの研鑽が求められます。」
- LEVEL 2(ITSSレベル2)
- 「上位者の指導の下に、要求された作業を担当します。プロフェッショナルとなるために必要な基本的知識・技能を有する。スキル開発においては、自らのキャリアパス実現に向けて積極的なスキルの研鑽が求められます。」
- LEVEL 3(ITSSレベル3)
- 「要求された作業を全て独力で遂行します。スキルの専門分野確立を目指し、プロフェッショナルとなるために必要な応用的知識・技能を有します。スキル開発においても自らのスキルの研鑽を継続することが求められます。」ITSSレベル3の詳しい解説を読む
- LEVEL 4(ITSSレベル4)
- 「プロフェッショナルとしてスキルの専門分野が確立し、自らのスキルを活用することによって、独力で業務上の課題の発見と解決をリードするレベル。社内において、プロフェッショナルとして求められる経験の知識化とその応用(後進育成)に貢献しており、ハイレベルのプレーヤとして認められます。スキル開発においても自らのスキルの研鑽を継続することが求められます。」
- LEVEL 5(ITSSレベル5)
- 「プロフェッショナルとしてスキルの専門分野が確立し、社内においてテクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。社内において、プロフェッショナルとして自他共に経験と実績を有しており、企業内のハイエンドプレーヤとして認められます。」
- LEVEL 6(ITSSレベル6)
- 「プロフェッショナルとしてスキルの専門分野が確立し、社内外において、テクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。社内だけでなく市場においても、プロフェッショナルとして経験と実績を有しており、国内のハイエンドプレーヤとして認められます。」
- LEVEL 7(ITSSレベル7)
- 「プロフェッショナルとしてスキルの専門分野が確立し、社内外において、テクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル。市場全体から見ても、先進的なサービスの開拓や市場化をリードした経験と実績を有しており、世界で通用するプレーヤとして認められます。」
出典:IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)「ITスキル標準とは -ものさしとしてのスキル標準」(外部サイト・別タブで開きます)(確認日: 2026-10-06)
定義文からは、レベルごとの違いを次のように読み取れます。
- レベル1・2は、基礎的・基本的な知識を持ち、レベル2では「上位者の指導の下に」作業を担当する段階です。
- レベル3は、「要求された作業を全て独力で遂行」する段階です。
- レベル4は、専門分野が確立し、「業務上の課題の発見と解決をリード」する段階です。
- レベル5〜7は、いずれも「テクノロジやメソドロジ、ビジネスを創造し、リードするレベル」です。創造・リードする範囲はレベル5が「社内」、レベル6・7が「社内外」とされ、レベル5は「企業内のハイエンドプレーヤ」、レベル6は「国内のハイエンドプレーヤ」、レベル7は「世界で通用するプレーヤ」として認められる段階と説明されています。
SECTION 03 / HOW TO READ
ITSSレベルを見るときの注意点
IPAは、上のレベル定義の前置きとして次のように書いています。
「レベルを職種/専門分野横断的に捉える参考的な視点としては、次のように考えています。」
- 上の定義は、職種・専門分野をまたいでレベルをとらえるための参考的な視点です。職種・専門分野ごとの詳しい評価の考え方は、IPAのITスキル標準の資料で定義されています。
- 経験年数や使用している技術だけで、自動的にレベルが決まるものではありません。
- 本サイトでは、ITSSレベルを経験年数や使用技術から判定することはせず、どのレベルに近いかの判断をエンジニア本人に委ねています。
SECTION 04 / EXAMS
情報処理技術者試験との関係
IPAの「ITスキル標準V3 2011 概要編」は、情報処理技術者試験とITSSのレベルの関係について、次のように説明しています。
「各レベルに対応する情報処理技術者試験の合格をもって当該レベルの入り口に立ったと見做すこととする。」
同資料では、試験ごとに次のように記載されています。
「この試験の合格をもってITスキル標準レベル2で期待される必要最低限の能力レベル(基本的な「知識」及び「技能」の習得)に到達しているものと見做すことができる。」
「この試験の合格をもってITスキル標準レベル3で期待される必要最低限の能力レベル(応用的な「知識」及び「技能」の習得)に到達しているものと見做すことができる。」
「レベル4に関しては、高度試験の結果と「達成度指標」で測定する業績の双方から評価する必要がある。」
つまり、試験の合格はそのレベルの「入り口」に立ったことの目安であり、合格すればそのレベルと判定されるわけではありません。特にレベル4は、試験の結果に加えて業績による評価が必要とされています。
出典:IPA「ITスキル標準V3 2011 1部:概要編」(外部サイト・別タブで開きます)(確認日: 2026-10-06)
現行の試験要綱では、各試験区分が「共通キャリア・スキルフレームワーク」のどのレベルに対応するかが示されています。共通キャリア・スキルフレームワークは、2008年に経済産業省とIPAが公開した枠組みで、同概要編では、ITSSなどのスキル標準や情報処理技術者試験が参照すべき共通のモデルと説明されています。
| 試験区分 | レベル |
|---|---|
| 情報セキュリティマネジメント試験SG共通キャリア・スキルフレームワークのレベル2に相当 | 2 |
| 基本情報技術者試験FE共通キャリア・スキルフレームワークの5人材像(ストラテジスト,システムアーキテクト,サービスマネージャ,プロジェクトマネージャ,テクニカルスペシャリスト)のレベル2に相当 | 2 |
| 応用情報技術者試験AP共通キャリア・スキルフレームワークの5人材像(ストラテジスト,システムアーキテクト,サービスマネージャ,プロジェクトマネージャ,テクニカルスペシャリスト)のレベル3に相当 | 3 |
| ITストラテジスト試験ST共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:ストラテジストのレベル4の前提要件 | 4 |
| システムアーキテクト試験SA共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:システムアーキテクト,テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 | 4 |
| プロジェクトマネージャ試験PM共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:プロジェクトマネージャのレベル4の前提要件 | 4 |
| ネットワークスペシャリスト試験NW共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 | 4 |
| データベーススペシャリスト試験DB共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 | 4 |
| エンベデッドシステムスペシャリスト試験ES共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 | 4 |
| ITサービスマネージャ試験SM共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:サービスマネージャのレベル4の前提要件 | 4 |
| システム監査技術者試験AU共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:サービスマネージャのレベル4の前提要件 | 4 |
| 情報処理安全確保支援士試験SC共通キャリア・スキルフレームワークの人材像:テクニカルスペシャリストのレベル4の前提要件 | 4 |
- 表のレベルは、試験要綱に記載された共通キャリア・スキルフレームワークのレベルです。
- 試験要綱でレベル対応が示されているのはレベル4までで、レベル5以上に対応する試験区分は示されていません。
- ITパスポート試験は、試験要綱 Ver.5.6 にレベル対応の記載がないため、この表には含めていません。
出典:IPA「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 試験要綱 Ver.5.6」(外部サイト・別タブで開きます)(2026年10月の試験から適用/確認日: 2026-10-06)
SECTION 05 / SALARY
ITSSレベル別の年収データ
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、ITSSレベル別の年収データが公開されています。本サイトでは、「設計・構築」「ソフトウェア開発スペシャリスト」の2区分について、第一四分位〜第三四分位の範囲を「参考年収レンジ」として掲載しています。
年収データはレベル1〜2、レベル3、レベル4、レベル5以上の区分で公開されているため、レベル5〜7を個別に比較することはできません。レベル別の数値と読み方は、データページにまとめています。
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