エンジニア待遇ラボ

GUIDE 01 / SES UNIT PRICE

SESエンジニアの単価相場と給与の関係

SESエンジニアの「単価」が何を指すのか、単価の相場情報を見るときに気をつけたい点、単価と給与・会社負担費用・還元率の関係を解説します。

※本記事では、信頼できる一次資料で確認できない「SESエンジニアの平均単価」などの数値は掲載していません。記事中の金額はすべて計算例です。


SECTION 01 / DEFINITION

SESの「単価」とは

SESでいう「単価」は、多くの場合「客先単価」を指します。客先単価とは、SES企業と取引先(客先)の間で交わされる契約上の金額として使われることがある数字で、「月額◯◯万円」という形で示されることが多く、エンジニア本人が客先から直接受け取る金額ではありません。

※SESでは商流・契約形態によって、エンジニアに提示される「単価」が必ずしも最終顧客との直接契約額を意味しない場合があります。本サイトでは、エンジニアに提示される月額の案件単価・客先単価を便宜上「客先単価」と表記しています。

SECTION 02 / RATE ≠ SALARY

SES単価と給与は同じではない

客先単価と、エンジニア本人が受け取る額面給与は別の数字です。客先単価はSES企業の売上に近い数字であり、そこから給与が決まるまでの間には、会社負担の社会保険料、交通費、福利厚生、営業・管理費用、待機期間のリスクなど、単価には現れない要素があります。

単価から給与が決まるまでの流れはSESの客先単価と給料の関係で図解しています。

SECTION 03 / MARKET DATA

SES単価の相場を見るときの注意点

「SES単価の相場」を調べると、さまざまな金額が見つかります。ただし、本サイトではSESの客先単価について、業界全体の平均や分布を示す公的統計を確認できていません。そのため「SESエンジニアの平均単価は○万円」といった数値は掲載していません。

相場情報を見るときは、次の点に注意すると数字を読み違えにくくなります。

  • 求人サイト・案件サイトなどに掲載される単価は、民間企業が公開している参考情報です。掲載対象・集計方法・時期がそれぞれ異なり、公的統計とは性質が違います。
  • フリーランス向けの案件単価は、個人が業務委託で受け取る報酬の目安であり、会社員として働くSESエンジニアの客先単価とは契約形態が異なります。同じ「単価」という言葉でも、そのまま比較することはできません。
  • 同じような業務内容でも、商流(元請・二次請けなど)や契約条件によって、エンジニアに提示される単価は変わることがあります。
  • 精算幅(契約上の基準稼働時間の上下限)の設定によっては、実際の月々の請求額が単価と異なる場合があります。

SECTION 04 / SKILL

経験・スキルによって単価が変わる理由

客先単価は、客先がそのエンジニアに期待する役割や責任の範囲と結びついて決まることが一般的です。たとえば次のような要素が、単価に影響すると考えられます。

  • 担当できる工程(テスト・実装・詳細設計・基本設計・要件定義など)
  • 使用する技術や、その分野での実務経験
  • チームリーダーやプロジェクト管理などの役割
  • 指示を受けて作業する段階か、独力で作業を完結できる段階か

ただし、経験年数だけで単価が決まるわけではありません。スキル水準を整理する公的な指標としては、IPAのITスキル標準(ITSS)があります。詳しくはITSSレベル3とは?で解説しています。

SECTION 05 / COST

SES単価と給与・会社負担費用の関係

SES企業は客先単価(売上)から、エンジニアの給与だけでなく、次のような費用も負担しています。

  • 社会保険料の会社負担分(健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険など)
  • 交通費・福利厚生・研修などの費用
  • 営業・管理部門の費用、採用費
  • 案件が決まらない待機期間中の給与

これらの割合は企業によって異なり、本サイトでは一般的な比率を示す信頼できるデータを確認できていないため、具体的な割合は掲載していません。給与側から見た考え方はSESエンジニアの給与相場と単価の関係で解説しています。

SECTION 06 / RETURN RATE

還元率だけでは待遇を判断できない理由

SES業界では、単価に対する給与の割合を「還元率」と呼ぶことがあります。ただし還元率は、分母を単価とするか売上とするか、分子に賞与・手当・会社負担の社会保険料を含めるかなど、企業ごとに定義が異なる場合があります。

また、還元率が同じでも、賞与の有無、退職金、待機期間中の給与の扱い、福利厚生の内容によって実際の待遇は変わります。還元率は待遇を考える材料の一つであり、それだけで良し悪しを判断することはできません。

エンジニア待遇ラボでは混同を避けるため、客先単価の年間額と額面年収を単純比較した値を「還元率」ではなく「額面年収比率」と呼んでいます。詳しくはSESの還元率とは?計算方法と注意点をご覧ください。

SECTION 07 / CALCULATION

自分の単価から給与を計算する方法

まず、月額の客先単価を年間に換算します。本サイトではこれを「年間契約額相当」と呼んでいます。

FORMULA

年間契約額相当 = 客先単価(月額) × 12

計算例:客先単価別の年間契約額相当(計算値・相場や平均を示すものではありません)
客先単価(月額)年間契約額相当
50万円600万円
60万円720万円
70万円840万円
80万円960万円

そこに想定する給与比率を掛けると、想定される額面年収を計算できます。

FORMULA

想定額面年収 = 客先単価 × 12 × 想定給与比率

単価60万円の場合の計算結果はSES単価60万円なら年収はいくら?で給与比率別に一覧にしています。自分の数字で試す場合は、下のツールを使えます。

単価から給与を試算する

SECTION 08 / TOOLS

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